サイバーエージェントについて、会社の事業から待遇まで、就活生が知っておくべき情報の全てをまとめています。
サイバーエージェントの会社概要
サイバーエージェントは、日本を代表するインターネット企業で、デジタル広告やインターネットテレビ局「ABEMA」など多岐にわたる事業を展開しています。
正式名称 | 株式会社サイバーエージェント |
設立 | 1998年3月18日 |
創業者 | 藤田 晋 |
本社所在地 | 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町40 番1号 Abema Towers |
従業員数 | 7,374名(2023年9月末時点) |
サイバーエージェントは、創業者で社長の藤田晋氏が、24歳の時に設立しました。
サイバーエージェントの事業
サイバーエージェントはメディア事業、インターネット広告事業、ゲーム事業を中心に事業を展開しています。
これまで多くの新規事業を立ち上げ、大型のM&Aに頼らない自前成長を続けているのが特徴の一つです。
サイバーエージェントは、インターネットを軸足に、複数の事業でシナジーを出しながら、社会的・経済的な価値を生み出し続けています。
メディア事業
メディア事業の中でも最も注力しているのが、「ABEMA」事業です。サイバーエージェントとテレビ朝日の合弁会社である、株式会社AbemaTV が ABEMA事業を行っています。
株式会社AbemaTV の Vision と Purpose は以下です。
Vision
新しい未来のテレビ
Purpose
いつでもどこでも繋がる社会インフラに
ABEMA事業は藤田社長自身が陣頭指揮を執るなど、事業への強み意気込みが伺えます。
2016年にゼロからスタートし、2022年には「FIFA ワールドカップ カタール 2022」の放映権を獲得し、全64試合無料生中継するなど、日本を代表するサービスに成長しています。
インターネット広告事業
サイバーエージェントは、創業以来、インターネット広告事業を展開しており、連結売上高の約半分をインターネット広告事業が約半分を担っています。
国内トップシェアを誇る、サイバーエージェントのインターネット広告事業の強みは以下になります。
- 高い広告効果を実現する運用力
- 業界トップの媒体理解の深さ
- 高度なオペレーション体制
- AIを駆使したクリエイティブ
- ベストを追求するコンサルタント
- AI等を活用した最先端の技術力
- AIを活用したプロダクトにより、短期間で大量のクリエイティブ制作と迅速な運用を実現
- 外部環境等に応じた変化対応力
- 広告以外の領域も、インターネットの力を使って課題解決
ゲーム事業
サイバーエージェントは、2009年にゲーム事業を開始しました。現在は、Cygames をはじめ子会社8社が、ノウハウの横展開をしながら、様々なジャンルのゲームを開発、運営、提供しています。
「ウマ娘 プリティーダービー」や「グランブルーファンタジー」など、大ヒットを記録するタイトルを複数生み出し続けています。
サイバーエージェントのゲーム事業の強みは以下になります。
- 運用力や話題性の創出等による、ゲームの長寿命化
- サイバーエージェントは、高品質なプロダクトを提供するために、長年にわたり技術力や運営力、組織力、そして変化への柔軟な対応力を磨いてきました。その結果、多くのヒットタイトルを生み出し、これらを長期間にわたり支持される作品へと育てるため、さまざまなアプローチを活用しています。
- 新規タイトルのヒット率を高めるクリエイティブ力と技術力
- サイバーエージェントのゲーム事業は、ガラゲーと言われるモバイルゲームの時代から学び、スマートフォンゲームで国内最大の開発体制を誇るようになりました。優れた人材が連携し、組織全体で高いクオリティのゲーム作りに取り組んでおり、今後もクリエイティブと技術の向上を目指しています。
サイバーエージェントのビジョン・ミッション・パーパス
ビジョン
サイバーエージェントは、1998年の創業以来、「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンを掲げています。
サイバーエージェントの創業が21世紀に入るちょうど手前だったこともあり、同社は「21世紀といえば、サイバーエージェントだよね」と言われるような企業を目指しているようです。
ミッションステートメント
サイバーエージェントは、以下のミッションステートメントを定めています。
このミッションステートメントは、サイバーエージェントの社員にとって日々の活動の指針になっています。
パーパス
サイバーエージェントは2021年、同社が目指す存在を明文化したパーパスを発表しました。
このパーパスについて、藤田社長は以下のように語っています。
創業来掲げてきたビジョン「21世紀を代表する会社を創る」の実現に向け、ミッションステートメントを通じたルール作りなどを行ってきましたが、それらはこれからも揺らぐことはありません。今回定めたパーパスは、我々の志や社会で果たすべき役割を改めて示しています。
引用:サイバーエージェント パーパス
これらのビジョン・ミッションステートメント・パーパスをまとめると、「21世紀を代表し、インターネットで日本を元気にするテックカンパニーを目指している。」と理解しておきましょう。
サイバーエージェントのカルチャー
サイバーエージェントのカルチャーをまとめると以下になります。
成長と抜擢の文化
サイバーエージェントでは、若手が活躍できる「抜擢文化」が根付いています。
同社のミッションステートメントにも、「若手の台頭を喜ぶ組織で、年功序列は禁止。」と明記されており、この方針が車内に浸透しています。
新卒1年目の社員が事業責任者や子会社の社長に抜擢されるなど、若手社員に責任ある役割を与える仕組みが整っており、これにより成長を加速させる環境が提供されています。
チャレンジ精神と失敗への寛容さ
サイバーエージェントには、「挑戦と安心はセット」という考え方があり、同社のミッションステートメントにも「挑戦した敗者にはセカンドチャンスを。」という文言もあります。
挑戦して失敗しても許されるという風土が、社員の積極性や創造性を引き出し、成長を促す環境が整っています。
チームワークと実力主義
サイバーエージェントでは、「個人の実力」と「チームワーク」のバランスが重視されています。
サイバーエージェントには「実力主義型終身雇用」という考え方*があり、実力主義に基づき、成果を上げた社員には正当な評価と報酬が与えられ、長期間働くことが歓迎されますが、個人プレーが目立ちすぎることは推奨されません。
同社のミッションステートメントにも、『「チーム・サイバーエージェント」の意識を忘れない。』という文言があるように、チームで成果を出すことが最大の価値という考え方が根付いており、互いに支え合いながら目標を達成する文化が醸成されています。
サイバーエージェントの新卒採用
採用基準
サイバーエージェントの採用基準は、以下の2つです。
- 「素直で良い人」
- 「能力の高さではなく一緒に働きたい人を採用する」
特に「素直で良い人」はサイバーエージェントが創業当時から大事にしている考え方です。その理由について、人事担当者は以下のように語っています。
IT業界は変化が激しいため、1つの考え方に固執せず臨機応変に対応できる力を持っていることは非常に重要です。
(引用:サイバーエージェント よく聞かれる質問10選)
募集コース
サイバーエージェントでは、以下のようなコースで募集をしています。
- ビジネスコース
- エンジニアコース
- クリエイターコース
採用人数
年度 | 採用人数 |
---|---|
2023年 | 436名 |
2022年 | 346名 |
2021年 | 210名 |
2020年 | 225名 |
2019年 | 210名 |
採用大学
ダイアモンドオンラインの記事によると、2022年のサイバーエージェントの採用大学は以下です。
順位 | 大学名 | 人数 |
---|---|---|
1 | 早稲田大学 | 21名 |
2 | 慶應義塾大学 | 19名 |
3 | 同志社大学 | 13名 |
4 | 法政大学 | 10名 |
4 | 明治大学 | 10名 |
6 | 青山学院大学 | 7名 |
6 | 東京理科大学 | 7名 |
8 | 東京大学 | 6名 |
9 | 筑波大学 | 5名 |
9 | 上智大学 | 5名 |
9 | 立教大学 | 5名 |
9 | 立命館大学 | 5名 |
4大インターネット会社「採用大学」ランキング2022最新版【全10位・完全版】)
就職難易度
サイバーエージェントは、以下のランキングで上位を獲得するなど、就活生にとって人気のある企業であることから、就職難易度はかなり高いと言えます。
- ONECAREERの「26卒 ワンキャリア就活人気企業ランキング」のIT・通信部門で1位にランクイン*
- みん就(旧)の「2024年卒 新卒就職人気企業ランキング」では、総合ランキングで47位にランクイン*
サイバーエージェントの給与と福利厚生
初任給
サイバーエージェントの初任給は、コースによって異なります。
コース | 初任給 |
---|---|
ビジネスコース | 42万円/月(*年俸制504万円) |
エンジニアコース | 1:能力別給与体系(最低年俸504万円~/個々人の能力別に当社独自の基準で評価) 2:エキスパート認定(最低年俸720万円~/高度な技術や実績、成果をお持ちの方が対象) |
クリエイターコース | 2万円/月(*年俸制504万円) |
平均年収
主な給与系データを持つ3つの媒体において無料で公開されている平均年収をまとめました。
媒体 | 平均年収 |
---|---|
Openwork | 639万円 |
OpenMoney | 698万円 |
エンゲージ 会社の評判 | 625万円 |
3つの媒体で公開されている情報を平均すると、サイバーエージェントの平均年収は654万円程度であることがわかります。
doda が発表している IT/通信業界の平均年収が446万円であることを加味すると、サイバーエージェントの年収は比較的高いことが分かります。
福利厚生
サイバーエージェントは、社員が自身のキャリアや働く環境に安心感を持ち、長く働き続けられる人事制度や福利厚生を取り入れています。
(引用:サイバーエージェント 福利厚生)
- 家賃補助制度(2駅ルール、どこでもルール)
- エンジニア向け新制度「ENERGY(エナジー)」
- 退職金制度(勤続インセンティブ)
- 従業員持株会
- 社内カウンセリング制度
- 慶弔見舞金制度
- 社内親睦会費補助制度
- 無料マッサージルーム完備など
よくある質問
- サイバーエージェントは顔採用を行なっていますか?
-
いいえ、サイバーエージェントは顔採用を行っていません。ただし、担当者からは以下のコメントがあります。
一緒に働く人は、不潔よりも清潔な人がいいですし、社内外のやり取りを含めてコミュニケーションが暗い人よりも明るい人の方がもちろんいいですよね。
(引用:サイバーエージェント よく聞かれる質問10選) - サイバーエージェントの新卒採用選考において、学歴フィルターはありますか?
-
学歴フィルターはありません。サイバーエージェントは、学生の学歴やスキルだけではなく、同社で活躍ができそうかというのを総合的に見て判断しています。
- サイバーエージェントの働き方はブラックですか?
-
サイバーエージェントは成長や抜擢を重視する文化を持つため、働き方がややハードに感じる方もいるかもしれません。
- サイバーエージェントの新卒採用選考において、倍率はどれくらいですか?
-
選考倍率は公開されていませんが、新卒に人気の高い企業であるため、競争率は非常に高いと予想されます。
まとめ
この記事では、サイバーエージェントの事業やカルチャー、給与など、就活生が知っておくべき情報をまとめました。
サイバーエージェントは、ビジョン、ミッション、パーパスがトップダウンで明確に示される一方、新卒社員がボトムアップで組織を牽引する独自の企業文化を持っています。これらの会社の特徴をしっかりと理解した上で、同社の選考に臨みましょう。
これらの情報が、皆さんの就職活動に役立つことを願っています。