【KPMG】新卒は初任給46万円&年収570万円!| 気になる福利厚生から評価・昇進事情も

世界4大監査法人であるBIG4の1つ、KPMGのブランドを冠するKPMGコンサルティング株式会社。

総合コンサルティングファーム業界の中において確かな存在感を発揮する同社で働く人々はどれだけの待遇を得ているのか。

本記事では、そんな気になるKPMGコンサルティングの待遇についてまとめました。是非、就職活動や転職活動の際の志望先選定にお役立ていただければと思います。

本記事のポイント

  • KPMGコンサルティングの平均年収は900-960万円!
  • KPMGコンサルティングの初任給は46万円、1年目の年収は570万円!
  • KPMGコンサルティングの福利厚生は必要最低限レベル
  • KPMGコンサルティングの平均残業時間は約43時間でBIG4において最も少ない!
目次

KPMGコンサルティングとはどんな企業?

待遇の情報に入る前に、まずはKPMGコンサルティングの企業概要について紹介します。

KPMGジャパンのコンサルティング部隊である「KPMGコンサルティング」は、国内で4拠点・約2,000名を抱え、日本全国の名だたる企業に対して幅広くサービスを提供しているコンサルティングファームです。

また、KPMGジャパンには主に監査を行うあずさ監査法人や、税務を行うKPMG税理士法人、M&Aアドバイザリーを専門とするKPMG FASがあり、そのような様々なプロフェッショナルサービスが連携し合いながらクライアントに対してワンストップサービスを実現しています。

KPMGコンサルティングの東京オフィス、大手町フィナンシャルシティサウスタワーのイメージ画像
(出所:KPMG ジャパン | オフィスデザインやレイアウトで様々なニーズに応える【株式会社ミダス】

KPMGコンサルティングのオフィス(東京)は、大手町フィナンシャルシティ サウスタワーの中に入っており、2024年に改装されたとのことで、美しく清潔感のある高機能オフィスで、多くのプロフェッショナルが働いています。

また、以下では簡単に売上高なども紹介します。まずはKPMGコンサルティングがメンバーであるKPMGジャパンの売上高と成長率の推移(2019年~2022年)です。

KPMGジャパンの売上高と成長率の推移グラフ(2019年から2022年)
(各年のKPMG Japan Our Storyを参照し、PRACAREER運営にて作成)

KPMGジャパンは、2019年から2022年までの4年間で売上を1.2倍に成長させてきました。

2021年は前年比でほぼ横ばいの売上高となりましたが、2022年には前年比で二桁成長を遂げています。

尚、KPMGコンサルティングの代表である宮原氏はダイヤモンドオンライン(2023年4月)にて「22年6月期と23年6月期は2年連続で20%以上の成長を達成する見込み」と発言しており、KPMGジャパンの中でもKPMGコンサルティングは急速な成長を遂げているようです。

初任給や新卒1年目の年収は?KPMGコンサルティングのリアルな待遇

このセクションでは多くの方々が一番気になるであろう年収や評価・昇進、福利厚生などと言った「リアルな待遇」の話を、実際の社員の方々へのインタビュー内容も含めて、具体的にまとめていきます。

気になるKPMGコンサルティングの初任給は46万円!新卒1年目の年収は570万円!

まず、新卒で志望先を選ぶ際に気になるのは初任給がいくらかだと思います。

以下では、KPMGコンサルティングの初任給をみなし残業時間と併せて競合他社であるBIG4と比較しながら見ていきます。

日本におけるBIG4各社(コンサルティング)の初年度年俸(新卒1年目の年収)と見込み残業時間比較グラフ
(参考:PwC 募集要項Deloitte 募集要項CFN EYSC 募集要項KPMG 募集要項
初年度年俸みなし残業(時間)
PwC650万円30
EY590万円50
Deloitte580万円50
KPMG570万円50
(参考:PwC 募集要項Deloitte 募集要項CFN EYSC 募集要項KPMG 募集要項

上記のデータ集計を行ったところ、見込み残業時間は50時間・初年度年俸は570万円で、BIG4の中で最も待遇の悪いファームという結果になりました。

現役社員の方によると、KPMGコンサルティングでは1年目は20万円がボーナスとして支払われるとのことでしたので、それも加味した上で計算すると、KPMGコンサルティングの初任給は46万円(額面)となります。

KPMGコンサルティングの新卒1年目が自由に使えるお金はどれくらい?

就活生が意外と分からないのが、新卒1年目にどんな生活をした場合にどのくらい手元にお金が残るのかではないでしょうか。

社会人になってから大きく分かれる「実家住み」と「一人暮らし」でざっくりと二分し、KPMGコンサルティングにおける1年目の可処分所得を算出してみましたので、参考にしてみてください。

月給(手取り)生活費可処分所得
実家住み35万円8万円27万円
一人暮らし35万円20万円15万円
※月給はボーナス(20万円)を除いた額で算出する
※実家住みは月2万円、一人暮らしは月10万円の家賃とする
※実家住みは月6万円、一人暮らしは月10万円の水道光熱費・食費とする

生活費は家賃や食費・水道光熱費など生活に必要最低限なもので算出し、可処分所得は月給から生活費を引いて算出しています。

かなりざっくりとした計算にはなりますが、自由に使えるお金は実家住みで27万円、一人暮らしで15万となりました。

新卒1年目でこれだけのお金が手元に残るのであれば、比較的贅沢に暮らせるのではないでしょうか。

口コミ

私は一人暮らしではあるものの、趣味の貯金に月7万円を充てています。それでも不自由ないどころか少し贅沢な生活ができていると思います。ボーナスが出るタイミングでは海外旅行に行くなどしてリフレッシュできており、1年目の給料にはとても満足しています。

皆さんも是非、この可処分所得があるときに何をしたいか・どんな生活ができそうか、新卒1年目の生活をイメージしてみてくださいね。

業界内でも給与高め?KPMGコンサルティングの年収事情

次に、待遇として一番イメージする年収(給与)について、インターネット上に落ちている情報と実際の社員の声をまとめます。

主な給与系データを持つ3つの媒体において無料で公開されている平均年収をまとめました。

媒体平均年収
Openwork904万円
OpenMoney958万円(平均年齢32.1歳)
エンゲージ 会社の評判908万円(平均年齢34.7歳)
(引用:Openwork KPMGコンサルティングOpenMoney KPMGコンサルティングエンゲージ 会社の評判 KPMGコンサルティング

上記のデータから、KPMGコンサルティング全体での平均年収は900~960万円程であると推測されます。

この数字を踏まえると、KPMGコンサルティングの平均年収はコンサルティング業界の平均年収(FCON算出)である945万円よりやや低い年収水準にあるという評価になるでしょう。

ただ、日本全体の平均年収(400万円程度)を加味すると、給与はさすが外資系コンサルティングファームといったところでしょう。

さらにKPMGコンサルティングにおけるタイトル別年収の参考値をご紹介します。

KPMGコンサルティングのタイトル別年収イメージ
(PRACAREER運営の独自調査に基づき作成)

上記は企業口コミサイト等のインターネット上に公開されている情報とPRACAREER運営にて行った現役社員3名へのヒアリングにて作成したタイトル別年収一覧表です。

必ずしも正しい数値というわけではありませんので、あくまでも参考値としてご活用ください。

給与の仕組みは以下の通りです。

  • 給与は年俸制である
  • 年俸提示額の1/12が月給として支給される
  • 10月が賞与支給タイミングである

競合他社であるデロイトトーマツコンサルティングPwCコンサルティングEYストラテジー・アンド・コンサルティングといったBIG4他社と比較するとベース給が高くボーナス(賞与)が低いという中途入社の方の声もありました。

実力次第でスピード昇進が狙える!KPMGコンサルティングの評価・昇進事情

ここからは年収を大きく左右するKPMGコンサルティングの評価や昇進事情について、インターネット上の情報や現役社員の方へのインタビュー内容を踏まえてまとめていきます。

まずはKPMGコンサルティングにおける評価方法は以下の通りです。

  • プロジェクトごとに、EM:エンゲージメントマネージャー(プロジェクトにおける上司)から5段階の定性的な評価を受ける
  • その評価を自身のパフォーマンスマネージャーと呼ばれる育成担当が取りまとめ(評価を稼働工数によって加重平均し)、評価会議にて評価を主張し、議論が行われたうえで最終的な評価が決定する

現役社員の方によると、評価会議においては5段階中4番目の評価を超えている場合にのみ昇進対象として議論されるとのことでした。

また、外資系コンサルティングファームと言いつつも、最終的な評価はマネージャー以上によって行われるため、上司と如何に良好な関係を構築できるかが昇進・昇給に影響してくる面も大きいとのことで、比較的ウェットな面も持ち合わせていると伺っています。

次に、タイトルごとに「次のタイトルへの昇進に要する年数」をまとめました。

KPMGコンサルティングの昇進スピードイメージ

アナリストは基本的に1年(遅くても2年)でコンサルタントに昇格しますが、それ以降は早い人で2年ほどかけて昇格していくようなイメージであるとのことでした。

さらに、基本的には各タイトルにおいて最低在籍期間(アナリストを除く)はないとのことで、プロジェクトにおいて目を見張るパフォーマンスを出し、上司らとの良好な関係を築いていけるような人は最短1年で昇進するようなパターンもあると伺っており、外資系らしく成果主義の評価がなされる一面もありそうです。

必要最低限で期待はできない?KPMGコンサルティングの主な福利厚生

次に、気になる福利厚生や休日・休暇についてまとめます。

福利厚生

  • 各種社会保険完備
  • 退職金制度(在籍2年以上)
  • 公認会計士企業年金基金
  • 健康保険組合カフェテリアプラン(4~5万円/年)
  • ワークライフバランス支援制度(産前産後休暇、育児休業、介護休暇、介護休業、看護休暇、短時間勤務制度、ベビーシッター育児支援補助、病児保育サポート制度など)
  • マッサージルーム(東京事務所内、施術費用:30分500円)

休日・休暇

  • 土日祝日
  • 土曜日·日曜日·国民の祝日
  • 年末年始(12月29日から1月4日まで)
  • その他会社の指定する日
  • 有給休暇(初年度10日、最大年20日)
  • リフレッシュ休暇
  • 慶弔休暇

いわゆる産休・育休については非常に協力的とのことで、制度としても充実しているという現役社員の声がありました。

しかし、その他の福利厚生については特筆すべきものはなく、必要最低限なものが整えられているレベルの印象です。

KPMGコンサルティングはブラック企業?気になる働き方

未だにブラックなイメージのあるコンサルティング業界ですが、KPMGコンサルティングは、いわゆるホワイト企業なのでしょうか。

結論、「比較的ホワイトに働ける環境」と言えるのではないでしょうか。

日本におけるBIG4各社(コンサルティング)のOpenworkにおける時間外労働時間、有給消化率比較
(各社のOpenworkページの情報を参照し、PRACAREER運営にて作成)

例えば、勤務時間に関して、Openworkは月平均43.1時間の残業があると算出しています。ここから、平均で1日2時間くらい残業をする試算になります。

KPMGコンサルティングの所定労働時間が7時間であることを考えると、朝の9時半から出社/始業し、お昼休憩を経て19時半時頃に退社/終業するようなイメージでしょう。

運営者:Yuhei

ちなみに、Openwork上の情報をまとめたところ、BIG4において時間外労働時間が最も少なく、有給消化率が最も高いのがKPMGコンサルティングでした。

また、現役社員の方は全員口を揃えて「プロジェクト次第だが…」という枕詞を付けており、毎日定時退社できるプロジェクトもあれば、土日を使っても間に合わないようなプロジェクトも存在しているようです。

プロジェクトによっては比較的ハードに働く必要があるため、瞬間的にブラックな働き方になってしまうことは頭に入れておいた方が良さそうです。

まとめ

本記事では、KPMGコンサルティングの待遇について詳しく見てきました。

同社は、BIG4の一角を占める名門コンサルティングファームとして、新卒1年目から570万円という業界でもトップクラスの年収水準を提供しています。

評価制度に関しては、実力に応じてスピード昇進も可能でありながらも、上司との良好な関係性も評価に影響を与えることが特徴的です。

福利厚生面では、産休・育休制度が充実している一方で、その他の制度は必要最低限の整備にとどまっています。

働き方については、月平均43.1時間という残業時間はBIG4の中では比較的少なめですが、プロジェクトによっては繁忙期に非常にハードな働き方を求められることもあります。

是非、これらの情報を参考にしていただき、KPMGコンサルティングの志望を考えてみてください。

よくある質問

KPMGコンサルティングではフルリモートでの稼働は可能ですか?

プロジェクトによっては可能であるとのことです。しかし、近年ではオフィス出社を増やしていく方向に舵を切ったとの口コミもありますので、要注意です。

KPMGコンサルティングに入るにはどれくらいの英語力が必要ですか?

入社のために英語は必要ありません。KPMGコンサルティングの採用サイト上で「必須ではありませんが、ビジネスレベルの英語力があれば、活躍の場が広がるでしょう。」との表記があります。

KPMGコンサルティングでは副業はできますか?

可能です。Multi-Experience Programという名の兼業制度があります。

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